「デザインと機能性の実現で、女性に着目されにくいショーツの底力をUP!

内面と外面、両方のケアを実現」

 女性の根本的な悩みを追求し、機能性とデザイン面の両立で、デイリーに履きやすいショーツを開発された「株式会社シルキースタイル」様にお話をお聞きしました。


ー■事務局:
会社を立ち上げた背景や想いは?
ー■山田 奈央子 代表(以下、山田): 

 2006年に大学時代の友人の上田と二人で共同代表で立ち上げました。私は以前下着メーカーで開発の仕事に就いていましたし、上田は外資系金融機関にいたんですが、毎日過酷な労働環境で働いている中で、本当の意味で女性の心と体に寄り添えるような仕事がしたいという想いが一致しました。これまで女性特有の悩みを丁寧に深堀りしてきた17年間で、今でこそ「フェムテック」という言葉がありますが、こういう言葉自体が無い頃から、この分野を中心にひた走ってきました。当社はデリケートゾーン用の商品や、直接肌に身に着ける商品などは、結構早くから着眼しましたが、下着に関しては大手様しか参入できないような業界だったので、ベンチャー企業でこのような分野に取り組んでいるところは、かなり少なかった、というかほとんどなかったと思います。その分野にあえて飛び込んで、最初は事業を理解していただけないことや、納得していただけないことも本当に多かったです。

ー■事務局:
そうなんですね。実際に製品が形になるまでは、どのくらいかかったのですか?
ー■山田:

 この「On de miu(オンドミュウ)」というショーツは、履き心地などのマイナーチェンジを繰り返しつつ、2年かけて仕上げた製品です。

ー■事務局:
様々なこだわりが詰まった製品だと思うのですが、特徴や他とは違う点はどこになりますか?
ー■山田:

 私が下着のメーカーでの開発経験をもとに感じたのは、ブラジャーを気にかける方は多いですが、ショーツはなぜか疎かになりがちなんですよね。ショーツは小さめな作りのものも多く、合わないものを履いていると、お腹周りや鼠蹊部(そけいぶ)を締め付けてしまって、リンパや血流、肌にも悪影響を及ぼしかねません。毎日身に着けるのに不快感を感じさせてしまう商品も多いんですよ。でもどうしても、目立ちやすい胸の部分を気にかけてしまいがちで、知らない間に負担になっている例が多いです。この製品はそういう、見落とされがちな部分にこだわってお作りしていますので、すでに根本的な部分が他と違うのではとは思います。体調や美容に直接影響する大事な要素なのでここは譲れませんでした。

ー■事務局:
確かに毎日のことですから、もっと気を使うべきですよね。具体的に、機能面ではどういった違いがありますか?
ー■山田:

 まず、パーツの多さですかね。通常のショーツは3〜4パーツでできているのですが、心地よくフィットさせる17パーツの立体構造で、悩みを解決しています。多くのパーツを扱うので、実現する工場を探すのはかなり大変でした。生地自体も、保温性を高める素材を使用していますが、「マチ」の部分にまで温める素材を扱っているということは、特徴的といえるのではないでしょうか。冷えや生理トラブル、肌荒れなどを軽減させるようにこだわって作っています。

ー■事務局:それはかなり特徴的な製品ですね!デザインも本当に素敵です。単に機能を追求しただけではなさそうです。
ー■山田:
 ありがとうございます。毎日履くものですし生活の一部なので、デザイン性も落としたくないですよね。生活に潤いを与えるランジェリーとしてお使いいただきたいです。サイズはM.L.LLを揃えていますし、それぞれ使いやすく、基本のカラー展開は現在のところ4色ご準備があります。さらに別の柄も考案中です。他商品で吸水ショーツも開発中なので、10月の展示会までに間に合えばそれも出したいです。

ー■事務局:10月の展示会では様々な企業や小売の方々ともお会いできますが意気込み聞かせてください。
ー■山田:
 毎日履くショーツで女性の体をいたわる「Well-being」につながる部分をしていきたいので、来て頂いて実際触れて実感していただければと思っています。実際に触っていただくことで実感していただけることも多いと思います。ご来場、お待ちしています!

<お話伺った方>
株式会社シルキースタイルCEO 山田奈央子
下着コンシェルジュ/(一社)日本フェムテック協会 代表理事
<プロフィール>
上智大学文学部ドイツ文学科卒業。大手下着メーカーで企画・開発・MDを行った後、国内メーカー・インポートランジェリーの販売を経験。世界初の下着コンシェルジュとして、下着セミナーや雑誌・TV・WEBなどでアドバイスを行う。2006年に大学の同級生である上田美央と㈱シルキースタイルを設立。フェムテック商品やインナーを企画開発している。2021年には日本フェムテック協会を立ち上げ、女性の健康やフェムテックに関する正しい知識を普及している。著書に『とっておきの一着さえあればいい』(宝島社)、『下着の品格』(カナリア書房)。

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